その2 大きな図と「余白」
本書では,ごらんのように,とても大きな図と,印象的な余白を用いています.

これは,「余白」も理解を助けるための重要な要素であると考えるからです.

このため本書の価格は,下図のように1000円高くなりました.
本の世界において1000円高いことは,販売上決定的に不利になります.
右は売れセンの一般的な本ですが,1000円節約した結果,このようにきわめて分かりにくい状態になるわけです.これが,次のページも,その次のページも続いたら,皆さんは読み続けられるでしょうか.

分かりにくい本を使って,何時間も悩むことこそが,私は不条理であると思います(安かろう悪かろう).そこで,敢えて1000円コストが増えても,reasonableな時間で理解できる本を作りたいと考えました.

仮に時給を1000円とすると,本書は1時間分の労働に相当するextra costを読者に要求します.しかし,この1000円と引き替えに皆さんが節約できる時間は,1時間よりも遥かに大きいと思うのです.

どちらが本来あるべき姿でしょうか.
*余談*

この本の価格について,「もうすこし安く」というお叱りをうけることがあります.まったくごもっともです.私も,もうすこし安く出来たらと思います.しかし,こういった理想追求型の本が果たして売れるのかどうか,出版元の須摩編集長も頭を悩ませていました.大量に売れるのであれば安くできますが,失敗すると巨額の赤字を生ずるリスクがあったからです.

そこで,ぎりぎりの判断で,思い切って初刷りXXXX部に決まりました.(正確な数は私のほうからは公表できませんが,4ケタの下の方です.医学書としてはかなり多い数字ですが,フルカラーのコンピュータ書としては最低ラインの小さな数字です).原価計算をすると,どうしても3200円以下には出来ないということでこの価格になりました.もちろん利益率は最低ですし,この価格で出版するために初刷り分の私の印税は
通常の半分以下にさせていただきました(^_^;)

このような考え方の本がもし成功すれば,もっと初刷り部数を大きくすることができますので,コストダウンも可能なのですが,筆者もかなりお願いしてやっとこんなものでした.決してもうけ主義の本ではございませんので,ぜひご理解を賜れれば幸いです.

なお本書は,最初の心配に反して相当の売れ行きを示しております.ご賛同を頂ける方がこれほど多かったことは,大変嬉しい限りです.ご購入をいただきました読者の皆様には深く御礼を申し上げます.


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