Oct 8/2003 MR装置の排気システム構造
のページでは、東海大学病院の1.5T超伝導MRI装置(フィリップス社製Intera)の排気システム周りの構造を説明します。ちょうど東海大学でメンテナンスがありましたので、撮影をしました。なおこれは事故を起こした機種とは異なりますのであらかじめおことわりします。
これがMRI装置のカバーを開けたところです。

フィリップス社製の装置は、上部まで飾りカバーがついており、通常は外から排気筒を見ることはできません。

白い四角部分に排気システムがありますが、この部分を「View」と記してある方向から眺めたのが次の写真になります。


これが側面方向からMRI上部を見た図です。

このまま説明すると複雑なので、2つの写真に分けて説明します。

最初に左側の部分、次に右側の部分を説明します。


これが左側の拡大図です。ここには排気システムが置かれています。

クエンチ時に気化した大量のヘリウムは、オレンジ色の矢印に沿って排気されます。

@(矢頭で示す円板部分)はBurst Plate(破裂板)です。通常は閉鎖されていますが、大きな圧がかかると破断するようになっています。

Aは排気筒です。ここを伝って外へ出て行きます。

Bの細い管は、通常の自然蒸発(すこしずつヘリウムは気化してしまう)部分を逃がすための管です。最初の「B」表示の部分に弱い圧で開くバルブがついており、ある程度の圧(1/3PSI)に達すると開通して少量の気化ヘリウムが逃げていきます。

Cは圧力計で、内部の圧を示しています。


これは右側の拡大図です。

@(矢頭で示す2つの部分)は電極で、最初に大電流を流すためのものです。(超伝導状態が達成されたときにはここに電力を供給しなくても無限に電流が流れる)。

Aの細い矢印の先に小さく見えるのが、ヘリウムを充填するときの入り口です。

Bは冷凍機です。普通のクーラーの中にはフロンガス(いまは代替ガス)が入っているわけですが、フロンは液化ヘリウムの温度では凍ってしまうので、この中に入っている冷媒はヘリウムそのものです。非常に純度の高いヘリウムが入っており、圧縮(液化)、伸張(気化)を繰り返しています。このときの気化熱によりヘリウム層が冷やされます。クーラーと同じように室外機をおく必要があるので、CとDのようなIN/OUTの管がついています。

なお真空層に接続されている真空ポンプですが、インテラの場合、上面の後ろ側についていました。後ろ側はたまたま部屋のスペースが狭く、デジカメをもって入れなかった(注:あまりそばに寄ると壊れる)ため、別の機種で撮影を行いました。

これがその写真ですが、"DO NOT REMOVE"と書かれていました。通常のメンテナンス作業ではこれをいじることはないからだと思います。


ë\ HOME (MRI)ë\HOME (PowerPoint)ë\自己紹介ë\MRIの本ë\学会報告ë\
ë\ 学会TIPSë\発明ë\便利グッズë\ë\最近の活動ë\Taro'së\LINKSë\