ちょっと最近面白い写真に出会ったので...  
(医療関係者以外の方用の解説が下にあります。)
マルチスライスCT特有の位相方向のアーチファクト。

な〜んて....(^^)  5mm毎の画像なんですけど、cystの位置と大きさが絶妙です。

頸部の2D-TOFなんですけど... 魚群探知機の画像みたいです。

普通は途中でスキャン中止になると思うんですが、とくに患者さんが苦痛を訴えることもなく、密かに「もぞもぞ」されていたようで、MIPが出るまで分からなかったそうです。


解説その1 医療関係者以外のかたのために、解説です!
MRIでは、大動脈などの、速い、流速が急に変わる血流のそばではアーチファクト(本当は存在しない偽像)があらわれます。下図のように大動脈に似た円形のものが、白や黒の信号で現れます。
これはMRI特有の現象なのですが、たまたまCTでそっくりに見えるものがあったので面白かったというわけです。上記の患者さんは肝臓のなかに嚢胞(水の溜まり)があり、これがちょうどMRIでアーチファクトの出る位置にびったし一致していたので、「アーチファクト風」に見えたのでした。
拙著「MRI自由自在」p. 147 図7より。
解説その2
2D-TOFというのは、MRIで血管を撮影するための古典的な方法です。この方法は、首のあたりの動脈(頸動脈、椎骨動脈)を撮影するときなどによく利用されています。

左の図は、典型的な正常の2D-TOF MRA(MRA:MR AngiographyはMR血管撮影のこと。)の画像です。

この画像は、左図のように、沢山のスライスの輪切りの画像を撮影した後で、コンピューターで前から見たように合成(投影)することによって得られます。

1枚撮影するのは10秒ぐらいですが、上から下まで全部を撮影するには5分〜10分ぐらいかかります。

このため撮影中に患者さんがうごくと、上に紹介したような画像が得られることがあります。ここで紹介した例はきわめて極端なもので、普通このような場合には患者さんが「だしてください」と言ったりするため、最後まで撮影することはないのですが、この患者さんはお年を召していたせいか、なぜかハッピーなままで検査を終えてしまったようです(^^)

拙著「MRI自由自在」p. 180 図1より。

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