Aug 23/2002 [退院後報告] 7PODの腹部CTMRI所見
後の造影CTとMRIを撮影しました。腹腔鏡下胆嚢摘出術は侵襲度の低い手術なので、術直後にCTやMRIを撮影することは普通ありません。このためどのような所見になっているかは皆さんあまり経験のないことと思います。というわけでデータを公開します。今後の診断のご参考にしていただければと思います。
7POD(Postoperative day 7; 術後7日目)に撮影された造影CTです。

静止画を貼ろうかなとも思ったのですが、実際の診断に即した連続画像のほうが分かりやすいかなと思ったのでQT movieにします。

左下のコントローラで一時停止させたあと、カーソル移動キー(矢印キー)を押すと1枚1枚めくれます。

所見は、面白いですね。まるでまだ胆嚢があるように見えますね(でもちゃんととれているので大丈夫)。単純CTは撮影しなかったのですが、胆嚢床の液体状の部分のROI*を計ると+60HUぐらいあります。次のMRI(T2強調画像)でも高信号を呈していないので、恐らくまだ胆嚢窩に残っているhematomaと思われます。私の胆嚢は炎症によりかなりひどく癒着していたそうで、このため手術時間は2時間ぐらいかかった(順調にいけば1時間足らず)そうです。このため剥離に伴ってhematomaが生じたのだと思います。そのほか、胆嚢周囲の脂肪織にはまだ濃度上昇が残っています。みんな優しくしてね。

*ROI: Region of Interest(関心領域):ある関心領域のCT値を測定することにより、対象がどのようなもので出来ているかある程度推定可能です。このような行為を一般に「ROIを計る」と言います。

上記のCTは2mm厚で撮影しました。これを1mm毎に再構成して得られた冠状断像が左の画像です。胆嚢管と胆嚢動脈に掛けられたクリップが中央に見えます。

その右側(画面左側)の低濃度の部分が胆嚢床に存在するhematomaです。厚みを見るために近くに長さ1cmのゲージを表示します。hematomaの厚みはまだ1cm以上あるようです。

ほぼ同じ部分のT2強調画像。割と低信号です。脂肪抑制T1強調画像もあると分かりやすいのですが、残念ながらこのときは撮影しませんでした。
こちらは腹腔鏡を挿入した臍の部分の矢状断再構成画像です。

臍の上側から腹腔鏡の挿入がされたので、臍の上側のに濃度上昇を認めます。

この周囲にまだ炎症があるようです。

(左)腹壁に平行に再構成した斜位冠状断再構成像。

(下)CTとほぼ近い部位のMRI 脂肪抑制T2強調画像。

このように脂肪抑制T2強調画像で見るとまだ高信号を呈しています。自覚症状でもまだヘソのすぐ上が少し痛いので、所見はよく症状と合っています。ま、もう少しの間、無理は禁物ってところでしょうか(^^)

というわけで、皆さん楽しんでいただけましたでしょうか? 胆嚢床の所見は自分でも意外で、ふーんこんな風になっているのかと勉強になりました。

ところで入院中には間に合わなかったのですが、以前3D画像(白黒)で示した写真もQT movieにしましたので、これも貼っておきますね。


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