Cine MRIとlow b value DWIを利用した絞扼性小腸閉塞の(超短時間)診断 YouTube動画

まず以下の動画を見て、きわめて容易に絞扼の有無が診断できることをご覧下さい。

<動画説明>

Cine MRIとlow value DWIを利用した絞扼性小腸閉塞の画像診断 [Link]

 


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※最初の10秒ぐらいは画像がでません。

 

<文献>

Cine MRIとlow b value DWIを利用した絞扼性小腸閉塞の画像診断
すべての画像評価を1分以内で行ない、臨床経験のない大学院生の診断でも
 ROCのArea under curveは0.937(エキスパートは1.000)であった。 (JMRI 2011) [Link]

Cine MRIを利用した絞扼性小腸閉塞の画像診断
Peristalsis gap sign (JJR 2011) [Link]

 

<本文>

杏林大学医学部放射線科、東海大学医学部画像診断学に在籍していたときに、小腸閉塞に対するCine MRIの
有用性について、学会発表や講演をさせていただきました。

その後、本年になり、Cine MRIによる小腸閉塞診断が論文になりました。またオランダに留学する前に行った
low b value DWIも併用した論文が最近JMRIに掲載になりました。近々に、low b value DWIに関するreviewも
JMRIに掲載される予定です。

講演を多数行なっていたときにはまだきちんとした評価がでていませんでしたが、論文で読影実験を行うと、
はっきりとした有用性が明らかになりました。皆さんよく御存知の通り、CTで明白に絞扼の有無を判断しにくい
ことがありますが、この方法では、読影時間1分という制限の中でもROC曲線下面積がほぼ1に近くなります
おどろくべきことに、臨床経験のない大学院生が読影をしてもほとんど成績に差がありませんでしたつまり
難渋していた絞扼の有無の診断は、いま極端に簡単になったわけです。

私はかねてから、内ヘルニアなど原因の診断を重要視する教育のありように疑問を持っており、もっと実践的な
こと ー原因はともかく、手術適応(つまり絞扼の有無)を診断すること(だけ)ー に重点を置くべきだと思って
きました。なぜなら、お腹を開ければ原因なんて一目瞭然です。それをごちゃごちゃ時間をかけて考えても、
クイズとしては(retrospectiveな診断学としては)面白いけれど、実際の臨床にはあまり意味が無いと思って
きたからです。何十回も手術室に入らせていただき、「どのへんか」「癒着はひどいか(開腹時に困ることがある)」
「絞扼しているかどうか」の3つの情報だけが欲されている
ということを痛感してきました。

この方法が革命的なのは、診断成績(と超短時間診断)だけではありません。撮影時間が非常に短くて済むことも
画期的です。Cine MRIとlow b value DWIのみを行うと、前者が20秒X3回、後者は(息止めなしで)44秒X1回です
から、総合検査時間(患者の出し入れも含む)で20分以下で行えます(10分も可能かもしれません)。
MRIは時間がかかるという従来の常識も、小腸閉塞についてはこの新しい技術により変わりました。急性期脳梗塞の
スキャンができるのなら、急性期小腸閉塞はより容易なので、施行のハードルはかなり低いと言えます。

このように、従来の画像診断の常識が変わるほどの結果が得られましたので、臨床の現場にこの知見をぜひ
フィードバックしたいと思っています。現場でのハンズオンセッション、講演などを希望の施設はお声を
かけていただければお伺いいたしますので、お申し付け下さい。実際の撮影時、読影方法について、更に細かく
お伝えいたします。

以下の動画は、これを端的に説明するものです。途中で出てくる問題を見れば、たとえあなたが研修医や医学生
でも簡単に診断ができる
ということが分かると思います。
ぜひ試して実感してください。