Jun 10/2002 緑のレーザー・ポインターその2
ISMRM 2002で使用した緑のレーザーポインター。

このポインターは、とても明るく見えるという特長があります。値段は3万円とまだかなり高価なのですが、我々にも入手可能になってきました。ここでは緑のポインターがもつ特性について説明します。

その1:最初の紹介
その2:緑と赤の比較、色覚バリアフリー
その3:杏林大高橋良先生からのメール
その4:2つの製品の比較
その5:高橋先生の記事の紹介

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緑のレーザーポインターが有利な最大の理由は、色に対する人間の目の相対感度特性にあります。

ご覧のように、人間の目は緑や黄色に対して感受性が高く、赤の光に対してはあまり感受性が高くありません。

このため、同じ光量でも、赤よりも緑や黄色の方がずっと明るく見えることになります。

左が従来の赤色のもの、右が緑色のものです。同じ出力(最大出力5mW以下)の製品であることが分かります。

波長が異なっていて、赤のものは635〜670nm、緑のものは532nmであることがわかります。

上のグラフで感度を比較してみてください。

緑のレーザーポインターは普及し始めたといえどもあまり作られている数は多くないようで、入手したものの製造番号はまだ416番目でした。

投影すると、確かに緑のほうがずっと明るく見えます。ちょっと明るすぎるのではないかと思うぐらいです。

デジカメで撮影してお見せしようと思ったのですが、なんとデジカメでは赤のほうが明るく写ってしまいます。いやーびっくりしました。カメラの感度特性はかなり違うんですね。

そこで仕方がないので、この写真は「見た目の通り」になるようにコントラストを調整したものです。実際とは微妙に違いますがご勘弁を。

緑のレーザーポインターの明るさは、ごらんのような写真でもお分かりになると思います。すこし暗いところでみると、緑のレーザー光線「自体」が見えるんです。赤のものではこのようなことはほとんどありませんね。空気中のゴミにあたって反射した部分がこのように見えるのですが、かなり驚きました。

試しに自宅から1Km以上離れたビルに向けても、驚くべき事にビルの壁が光ります。また空に向けると、光束がまっすぐ延びて、星などを指し示すことができます。

あまりのことに興奮して、トイレやお風呂などの水の張ってあるところに向けると、光が反射したり屈折したりする理科の実験もできました。

心配は、あまりに明るいので、子供が間違って使って目に入ったら大事故になることです。皆様入手された後はぜひご注意を。


色覚バリアフリー
さてこのポインターを知るきっかけになったのは、秀潤社の須摩編集長から「カラーバリアフリー」とか「色覚バリアフリー」という概念があることをお伺いしたからです。

「色覚バリアフリー」というのは、色弱の方でも認識ができるように配慮した色使いなどのことを指します。

この「色覚バリアフリー」について触れた注目のweb pageはここにあります。
非常に科学的に丁寧に書かれていますので、皆さんぜひご覧頂くとよいと思います。

冒頭の「はじめに」の部分をここにコピーします。
(出典:岡部正隆、伊藤啓 / 色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法
 http://www.nig.ac.jp/labs/DevGen/shikimou.html

 日本人男性の5%、白人男性の約8%は、赤や緑の混じった特定の範囲の色について、差を感じにくいという視覚特性を持っています。これはこれまで「赤緑色盲、赤緑色弱」もしくは単に「色盲」「色弱」と呼ばれていたものですが、このホームページでは「色盲」という言葉に統一して記します(色盲という言葉を選んだ理由については、ここをご覧下さい)。その頻度はAB型の血液型の人よりも多いくらいで(AB型は日本人で10%、アメリカだと3%)、いかに多くの人が色盲であるかがわかるかと思います。最近はカラーのスライドによるプレゼンテーションや学術雑誌のカラー図版も増加し、使用している色そのものに重要な情報が含まれているケースが多くなりました。色盲の聴衆や読者は皆さんのプレゼンテーションを十分に理解することができているのでしょうか。色盲の人にも十分情報を理解してもらえるためには、どのような色使いが適当でどのような工夫が必要であるかについて御紹介します。是非、皆さんのプレゼンテーションを見直してみてください。みなさんの論文を査読するレフェリーも、色盲かもしれませんよ。

*仮に白人男性3人がレフリーだと仮定します。色盲でない人がレフリーである確率は、1-0.08=0.92 で92%です。3人とも色盲でない確率はその3乗ですから、0.78で78% になります。つまり、色盲のレフリーに審査される可能性はなんと22%!!!

このページではご覧のように、どのような色のパターンを選択すると全ての人に判別し易いかということが学べます。
(出典:岡部正隆、伊藤啓 / 色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法)
また、このように黒字に赤字を入れると分かりにくいが、朱字だと分かりやすいなどの具体的な方法についても述べてあります。

自分のスライドでも、これを見てから、出来る部分は色使いについて考えるようになりました。
(出典:岡部正隆、伊藤啓 / 色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法)

緑のレーザーポインターは色弱の方でも明るく見えるのに対し、赤のものは見えにくいそうです。

このため緑のレーザーポインターがあると役に立つというわけです。

緑のレーザーポインターの入手方法は、上記のweb siteに書いてあるので見てください。自分は1番目のブロードバンドというところから入手しました。なお紹介されているリンクは切れていますので、電話をかけて注文するのがよいと思います。

2番目のサイトでは、まだ実際に売っていません。

3番目のサイトは外国のものなので注文しにくいかもしれませんが、いろいろな製品について書いてあるのでご覧になるとよいと思います。このサイトでは1mW, 3mW maxの製品も扱っているようです。5mWは強烈なので、3mWがいいかもしれません。


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