Bayer Lecture Conference in Chicago
Nov 28, 2011
月曜日の晩に、バイエルのセミナーが開かれました。写真は撮影しなかったのですが
メモを下に書きますね。
Part 1:Successful Publication Strategy in the Field of Diagnostic
〜Tactics & Tips〜
2. 英文誌レビューアーの観点から
村上卓道先生(近畿大学)
村上先生は、豊富なレビューアーの経験を通して、どんな論文が通りやすいのか
(どんなところに不備があると通らないのか)を教えて下さいました。以下は
ワードのメモですから分かりにくいと思いますが、聴講した人に細かい点は聞いて
くださいね。
- 査読依頼が来たら―基本的には受ける。
- 科学者の義務(池添先生)
- 断ると紹介をお願いされたり、再度依頼が来たりする
- 査読のポイント
- 内容が理解しやすいことが重要
- 英語が正しいこと。
- 人にわかるように親切に書く。自分の仕事は内容に精通しすぎて説明が不十分になりやすい。
- 内容の正しさ
- データに間違いはないか。
- 直しているうちに、直した値と直していない値が混在する(本文とテーブルの間の相違などに注意)。
- 正しい統計を行なっているか。
- 専門家でも推奨内容が異なる場合がある。
- 過去の掲載論文が参考になる。
- t−検定を繰り返して多重比較を行なってはいけない。
- 新しい知見があるか。
- 論文の新しい知見を明確にする。
- 同じようなな論文がすでに発表されている場合は引用し、考察でどこが違うのかを明確にする。
- 役に立つか。
- 論文の構成がきちんとしているか。
- 重要なのは次の2つのパート
- タイトル
- 内容が想像できるようにつける。
- 査読者の興味を惹くようにつける。
- 他に同じような論文があるときは違いが分かる題名にする。
- アブストラクト
- 最初に査読者に印象を与えることが重要。
- 本文の内容と一致すること。
- IRB・統計解析法を書く。
- 数値を入れるほうが具体的なので良い。
- イントロダクション
- なぜこの研究を行ったのか、目的を明確に、簡潔に書く。
- 最後に研究目的を明確にのべる。これはアブストラクトの目的と同じでないといけない。
- イントロをスムーズに書けないのは研究の背景や目的がわかっていない証拠。過去の関連論文をよく読む。
- M&M
- 最重要
- ここを変更することは違う論文となる。このことをしっかり頭に入れる。
- プロトコールや対象疾患や患者選択などに問題があれば研究結果が信用できない
- データを撮り始める前に方法をきっちりと詰めておく。
- 金先生に怒られるエピソード。
- 方法は詳しく書く。ぼやかすと突っ込まれる。
- Materials
- IRBに関する記載は不可欠
- ICをとっているか
- Retrospective studyでも、研究に用いることをIRBに許可して貰う必要あり。IRBがWaiveしたことを書く。(証明書の発行を求められることもあるので嘘はダメ)
- 症例数は多いほうが良い。
- Standard Referenceの質が重要
- Methods (1)
- Inclusion/Exclusion Criteriaをきちんと書く
- 撮像機種や方法、パラメータを詳しく書く。
- 複数装置を用いるときはなるべくパラメータを共通化させる
- 造影剤の注入法なども最適化しておく
- Methods (2)
- 読影実験
- 良い雑誌に通すには複数の臨床情報を知らない読影者が(blinded)個別に読影する(independent)ことが望ましい。その上で読影者間の一致率(inter-observer difference)を調べ、Kappa検定をする。
- 解析方法
- Blind Readingのやり方、ROIの撮り方(誰が?設定部位?個数?平均?)を詳しく書く。
- 比較的新しい論文を引用するのが安全。
- Results
- 方法で述べた検討項目・検討方法と結果の内容が一致していることが大事。
- Mにある項目がない →ダメ
- Rにある項目がMにない →ダメ
- 科学論文なのできっちりとした統計データを。
- 本文やテーブル間で数値に乖離がないように。データを書き直しているあいだにすぐに書きなおそう。
- Discussion
- 今回の論文のResultsに関してのDiscussionを行うのであって、全然関係ないことを書かない。
- 過去の論文と比較して議論。
- どう違うか、どう優れているか、臨床的にどのように役立つか。
- 方法にも結果にもないunpublished data や、自分の経験によるデータがいきなりでてこない様に。
- 今回の結果が読者に有用な情報であることを強調
- Limitationを記載
- 短所を書くだけでなく、
- それが今回の結果の信頼性を落とすものでないことや、
- 将来的な検討項目であることなどを書く。
- References
- Referenceがいい加減だと通さないという査読者もいる。
- その研究のもととなる重要論文はもちろん、新しい文献も含める
- 同じような論文がある場合、必ずreferenceに含め、introductionとdiscussionでその論文との違いや、違った理由、今回の論文の新しい点などを明確に述べる
- Tables and Figures
- 美しい画像を用いる。
- 結果で示された所見を説明できるものを用いる。
- 採否基準
- Minor revision ほぼ採択
- Major revision 採択の方向
- Reject/Resubmission allowed 出してもいいよ
- Reject
- 英語論文を通す方法
- 新たな知見がある
- 研究デザイン(MM)がしっかりしている
- 指摘されそうな点を出きる限りなくしておく
- できるかぎり早く投稿する
- Reviewerのあたり・はずれは運である。
- 粘れば、どこかに通る。