Dec 7/2005 GE MR
GEのMRIは最近ちょっと元気なかったですが、今回は今までに発表したものを発展させ、完成度を相当に上げてきました。よくこれだけたくさん見せるものがあるなぁと正直感心しました。Body DWIの展示はあったようですが、前面には出ておらず、フィリップス、シーメンスの展示とはだいぶ違っていたことも印象的です。 (注意:音声認識を利用して執筆しています。このためキーボード入力とは違うタイプの誤植があり得ます。またカタカナと英語表記が交じり合ったりします。)
案内してくれた鈴木さんと内海(うちうみ)さん。いつもありがとうございます。内海さんはMRのスペシャリストで、質問して答えられないものはほとんどありません。鈴木さんは、昭和大学藤が丘病院MRI研究会でいつもGE情報を伝えていただいており、ありがとうございます。
今回のSignaは昨年発表したHD (High Definition)の改良版として2つの製品ラインナップがそろいました。ひとつはこのHDeです。

HDeのeは、excellent quality for everywhere などの意味だそうです。HDeは日本で提案されたシステムで、省スペース型の設置スペースが売りになっています。S,S,Sとならんでいて、3Sですか。ブルーバードのSSSなんかあったなぁ。筑波大学のSSSなんていうのも筑波大卒のT先生に聞いたことがあります。知っている人には微妙にウケそうです。ハイ。

これがHDeの天板です。「これ、普通よりも飛び出し量が短くない?」と聞いたら、「あ、さすが! それに気づいたのは先生が初めて!」といってくれたので、実は相当にうれしかったです(^^)

というわけで、どのくらい短くなっているかを、内海さんにパンフレットで示してもらいました。従来はこれだけさらに長いんだそうです。ちなみに天板のストロークはほぼ同じ長さを確保しているそうです。

というわけで、天板突出量もすこし短いのですが、とくに優秀なのが、機械室が要らないという点です。指で示している場所、つまりオペレータコンソールの脇に置くことができるんだそうで、これはびっくりですね。日本ではこのような需要がとても大きいということでしたが、それはそうでしょうね。騒音とか埃(ほこり)のことは詳しく聞くのを忘れてしまいましたので、導入をお考えの際は聞いてみてください。たぶんそれなりのレベルにまとめているのだと思いますが。
それから、ここで示しているのは、インストレーション(機器の搬入と設置)が1週間でできるということです。経営者にとってはうれしいことでしょう。
HDeでも死角のないコイル選択ができるという説明画面。
HDeのオペコンとガントリ外観です。HDeはまわりが青いのが目印。さらに今回、液晶を横長ワイド画面としたことも特徴だということでした。右側にちいさくでているのが、再構成結果をリアルタイムで表示する画面。名前を聞くのを忘れてしまいました。フィリップスではAutoviewと呼んでいます。

このAutoview画面は検査しながら次の撮影法を考えるときにとても役立つのですが、横長画面だといつも表示しておけるので便利そうです。

そのほか日本語も表示できるようになったとのこと。エラーメッセージも日本語です。うーん、確かに、実際の臨床の場では、メニューが英語なのは問題ないのですが、エラーメッセージは日本語のほうが便利でしょうね。

また、Dynaplan(おもにダイナミック撮影の時に使用できるインテリジェントプロトコール)とか、オートボイスを送付したようです。オートボイスは東芝にもともと搭載されていますが、これは非常に便利ですので、良いことだと思います。

でこちらがもうひとつのHDxです。こちらはグレーですね。
これは新しく発表されたHD Head-Neck-Spine Arrayです。H&Nは16element、Spineもあわせて全部で29elementの16Ch対応コイルとのことです。

これはHD Body Arrayコイル。12elmentなので、これを12chとして使用可能。頭尾方向の守備範囲は、48cm あります。
で、これはExciteお得意の、高速データプロセシングに関する説明画面ですが、さらに高速になったとのことです。このあたりはどの程度高速になったのか理解するのは難しいので、実際の使用上で判断する必要がありますね。
今回注目したいのがこのGEMですね。「じぇむ」と発音するようです。
ここに書いてあるように、Generalized Encoding Matrix Reconの略です。

2D SENSE (ASSET)、およびVariable reduction SENSE factorに対応しています。

というのはどういうことかというと、

このように、シーメンスと同じようにセルフキャリブレーションするのですが、撮影時間が延長しないように工夫しているとのことです。

高周波成分のところの reduction factor を上げて、低周波成分のところの reduction factor は下げることにより、セルフキャリブレーションもできるし、全体としては高い reduction factor を保ち撮影時間の延長がないようにできるという工夫です。

なるほど、原理的には大変よくできていると思います。

DTIのアプリは、東大の増谷先生の作ったシステムが搭載され、今回3Dの画像に対して合成可能なfiber trackingの表示ができるようになったとのことです。あんまりやらないので、詳しくは聞けませんでした。
ここに書いてあるBRAVOというのは、1ml のアイソトロピックで撮影する Fast gradient echo のことのようです。もうこれだけでてくると、とても覚えきれませんね。頭もブラボーになってしまいます。
2D MERGEというのは白質と灰白質のコントラストをあげるように工夫した撮影程ということでしたが、細かい点は忘れてしまいました。ここに書いてある通りなら、 MS に役に立つのでしょう。
VIBLANTは「-XV」という言葉がついて、前述のGEM(じぇむ)対応になってより高速かつ高分解能になったようです。
BRASEというのは、Breastに対するMRSで、乳癌にcholineが多いことを利用して診断できることを示しています。「ぶれーすと」とかいって覚えればいいんですか?ほんとに覚えきれないよう(TT) ← 涙もたかはらたろう(イニシャルがTT)になっている。
LAVAはLAVA-HDから今度はLAVA-XVになりました。ここまでくるとインフルエンザウイルスの新種のようにめまぐるしい。

Acceleration factorを3.5にあげることができるので、もうすこし長く、高分解能で撮影できます。

ところで、こういった SENSE factor 2以上のスキャンは、マルチチャンネル coil による S/N の向上に支えられているわけですが、今後のトレンドです。腹部においてもかなりのところが今後3D スキャンに移行していくのではないかと考えています。

造影MRAに用いるTRICSシークエンスは、今度、両足同時に取れるようになったことがニュース。これはよさそうです。
8チャンネルシステムにおいては、この膝用の8チャンネル×2の coil のまず右側だけを利用して撮影を行い、次の瞬間にスイッチして、左の8チャンネル coil を使って撮影を行い、ということを繰り返すことにより、片脚と撮影時間が変わらずに、両方とれてしまおうというすぐれたもののようです。

さらに、理由の詳細はわかりませんが、16チャンネルすれば45%スキャン時間を短くすることができることも書いてあります。

名前、聞きたいですか? Swich on the Fly Techinqueの略で、SWIFTといいます。そういえばスズキのスイフト(車)のデザインはあれ、なかなかいいですね(などと言って、必死に覚えようとしている)。

TRICS(造影MRA)だけだと位置がよくわからないので、T2WIにfusion して表示しています。

これは動画でごらんいただけます(QT/MP4)

これは、realtime cine MRIですね。これはGEではMR Echoという名前でしたね。
PerfusionはFIESTA, FGRE両方選択できるとのことです。Perfusionは、呼吸追尾になっているのがよかったです。

これは動画でごらんいただけます(QT/MP4)

これは軟骨損傷の診断に役立つCartinogramと呼ばれるT2 mappingです。損傷部位のT2 elongationを鋭敏に表示できるようです。
そのほか3Tの展示もありましたが、時間の関係で細かくは効きませんでした。
3T用のコイルも充実してきた、とのことでした。

というわけで、かなりGEは気合が入っていました。今までのものを相当に充実させたという印象です。ただし、冒頭でも述べましたが、躯幹部の拡散強調画像の展示はほとんどありませんでした。来年はこのあたりも充実するとよいのではないでしょうか。