Mar 5/2003 フィリップスMRI
フィリップスのMRIは、SENSEの改善のほか、balanced TFEなどに進歩がありました。多数の新しい提案があるところが、なかなかすばらしいと思います。
新しい8Chコイルはどの会社でも採用していますが、フィリップスでは 8Chはそのまま使用せず、8つのうち4つのコイルを2つずつ組み合わせ、全体として6つのコイルとして利用するようです。これは、8つの小さなコイルを用いるだけだと、深部の感度が不足するためです。2つのコイルを組み合わせて大きなコイルとすることで、深部の感度も高くするという、「Combining Technique」を使用するとのことでした。

これを他社に話すと、「それは受信系が6Chしかないからの苦肉の策ですよ」ということで、なるほど1社に聞くだけではだめだなぁと思いました。

しかし、こういった批判にもかかわらず、SENSE factorはこの工夫を行うことにより2Dで4、3Dで6をリリースできるようなので(他社はこのような高いSENSE factorはリリースできていない)、とりあえずうまい解決法ということができますね。

MRIのWhole Body Scanは、何を診断するのかといった点で問題があるようですが、新しいシステムではこのようなVirtual FOV(何度か撮影してマージする)が撮影可能で、かつフィリップス純正WSであるView Forumではこのようなマージ表示が可能になるようです。
この機能を利用することにより、造影MRAも自動サブトラクション、自動MIPで表示されるようになるようです。
フィリップスのMR-Microscopyはすでにコイルさえあればルーチン撮影可能なようになっていますが、国際学会でいま話題になりつつある頸動脈のプラークイメージングが展示されていました。
以前から存在していたマルチチャンク(注:多数の3D volumeに分割して撮影する3DMRAのこと。GEのMOTSAのこと)ですが、今回、つなぎ目に発生する信号強度の相違を解消するアプリが開発され、このことをCHARMとよぶようです。東海大学にも入りました。
Balanced TFEは、inflowを期待しない(つまりinflowがなくても血管を高信号に撮影できる)撮影法なわけですが、この撮影法はTRも短いという特徴をもっています。

そこでこれをTOF MRAに用いたというアイデアです。TRが短いので高速に撮影できるし、もともと血管が高信号なうえにすこしTOF効果が乗るので短いTRでも血管描出が良好である、という、聞けばなるほど納得アイデア賞の考え方です。

3Dマルチチャンク(CHARM)で撮影。

撮影時間1分45秒。

めだたない改良だがきわめて重要なのがこの新しいNavigator system。従来、円筒形のNavigation励起を行っていましたが、このとき周囲の脂肪(off resonance )があわせて励起されてしまうため、横隔膜の位置測定に誤差を生じていました。

今回脂肪抑制を行うことによりこの誤差要因がなくなり、非常に正確にトレースできるようになりました。これを用いて冠状動脈の高精細イメージや、心筋の息をのむような高精細delayed enhanced imageが得られるようになったわけです。

そのほかSENSE-DWIの展示。これは倉敷中央のb=8の画像ですね。
あと、SofToneというNoise Reductionのオプションが発表になっていました。これは東芝、GEでもありますね。
Intera 1.0Tはフリールの移動車搭載機種として今回採用になったようです。

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