May 23/2005 Siemens Lunchtime Symposium
ーメンスは今回第1日目の月曜日にランチタイムシンポジウムがありました。

内容は、3Tによるさまざまな成果(腹部への応用を含む)およびマルチチャンネルシステムについてが主な者でした。

ちょっと遠くて見えないけれど、最初に話したのは今回のIRMRMのプログラム委員長のVivian S Lee先生です。
Trioについての話をします。
3TではSARが高くなりますので、大きなrefocusing angle(90°パルスのあとにエコーの数だけ打つRFパルス。普通は180°を使用する)を使用するシングルショット高速SE法は行いにくいシークエンスです。

これを防ぐために、refocusing angleをさげるという従来のアプローチがありましたが、ごらんのよう120°ぐらいに下げるとT2コントラストが失われ、腎盂の尿が見えなくなってしまいます。

このため、Variable Flip Angleが用いられます。最初はHyperecho法も使用されたようですが、結局はこの、徐々にフリップ角(FA)を変えるこのような方法に変わったようです。フィリップスでも同じようなFAのカーブをしようしていたと思います。

なお縦軸はフリップ角で、横軸はエコー数です。最初のあたりに高くして大きなエコーを発生させ、その後漸減し、途中でなぜか一度大きくして、最後にtaperさせるようです。

これを用いて、SPACEとよばれるシークエンスを使用します。これは、echo間隔が3ms以下、echo数が300(ということは、一発でだいたい1secかかるのですね)のシングルショット法を利用して、isotropic 3D T2WIをとる方法です。

これはあとの演題ででた、実際のisotropic 3D T2WIの様子。C2にspurがあり、これによる症状がでていますが、MPRできるのでよく分かると...。そのほか、後に膀胱のMPR画像もでていました。

肝臓でも、いまや30分で終了できるプロトコールで検査可能とのこと。

30分って長いと思うけど、まぁこんな内容でとれるようです。

注目したいのは、3D TSEをPACE法(呼吸同期法)で撮影し(これはMRCP用)、ダイナミックをOptionだが Gd-VIBEで撮影するという点で、なるべく3Dを目指しているのです。

今回、Bowelのセッションでもそうでしたが、シーメンスユーザーはT1, T2ともに腹部でも3Dで撮影しようとしていました。その品質はかなり高く、感銘をうけて帰国した次第。これからはCTと同じように3Dになるのか....、ということを思いました。これはだいたい6倍速ぐらいになると可能になってきます。DWIBSの発表は、たまたま3D/Fusionを強調したのですが、そういう意味ではシンクロしていたなぁ....。(注:DWIの撮影法は2Dです。利用法は3D的に、ということです)

というわけで、こんな感じです。一応、評価可能な画像は得られているようです。

ただし他のスライドでは、中心部分の励起が足りないものもありました。RFが高周波になるので、中心部に届きにくいからです。これはどの程度の頻度になるのでしょうね。

#そういえば、以前日経メディカルの記者さんがRSNAでいろいろとお聞きになられたので説明したのですが、内容を間違ってお聞きになったようで、本来とは逆に - 中心部分がより励起されるように - 掲載されていました。ちょっとびっくりしました。「記者」の書く記事は、新聞などでもそうですが、校正がこないことが多いです。でも今度は、かならず送ってもらおうと思いました。)

さきほどの3D TSE法を用いた3TのMRCPです。まぁまぁきれいで、1.5Tに比べてこれは遜色がないかなと思いました。元画像もだしていたし、それなりに自信があるということでしょう。
ここにはTrue FISPを用いた骨梁の3次元構築の認識の話が入る予定でしたが、日本シェーリングのISMRMレポートにも書いたので割愛します。シェーリングの記事がアップされたらリンクしますね。
こんどはマルチチャンネルの話です。もちろん使用装置は3T。今回は32Chシステムについての話が多かったです。

ごらんのようにサッカーボールのようにして32Ch頭部用コイルのデザインを設計しているとのこと。
多チャンネル化に伴い、コイル径が小さくなると、深部の感度が悪くなりますが、32Chでは、8Chに比較して深部の感度も悪くなる、ということを説明していました。表面100→280、中心75→100というわけです。なるほど。
何分の画像かはわかりませんが、MPRAGE法を用いて、非常に細かいisotropic(に近い)分解能の画像を提示していました。
MGHのソレンセン教授のところのデータ。細かいDTIが得られる。
上記をどんどん拡大すると...。
で、いまやCortexのDTIも得られるんだそうです。
上記の一部分。たわしみたいですね。
多チャンネルのときは、PAT factor (SENSE factor)が大きくできます。SNRがよいため。

g=1.1ぐらいの、あまり画像が悪くない条件で見ると、8Chで2Xのものが、32Chで3Xぐらいで走る、ということですね。

でGeometry factor 1.8ぐらいの、少し品質の悪いところでみてもらうと、8Ch 3.3X, 32Ch5Xと差が広がります。
もし2DSENSEで、1方向それぞれ4Xなら16Xになりますが、そうすると、2.88時間かかるCSIの取得は、10.8minになるということです。
で、今度は90Chを開発中。
コイルサイズがどのようになるのか興味がありましたが*、ごらんのように、あまり小さくなるのではなく、overlapping technologyを利用しているようです。なるほど、と納得。

*注:コイルサイズを無限に小さくしていくと深部のゲインが悪くなって、表面しか見えなくなってしまうため。

ひょえーこんなに小さいsegmentをつなぎ合わせるんですねぇ。
で、90Chもいれた比較表です。8Xのような高PAT factorのところのgmaxに注目してください。
g2.0で見ると、8Ch 2.3X, 23Ch 4.2X, 90Ch 6Xと読めます。

つまり、マルチチャンネルシステムを用いると、すこしgが悪い領域で大きく加速できることを意味します。MRAなどのシークエンスに向いていますね。

私たちの目は1つの目玉に1つの目だが、トンポは28000個の複眼である。
私たちは現在96Chまで来たが、将来は、トンポの28000個を目指す、とジョークを言っていました (^^)
最後に7Tの(たぶんマルチチャンネルの?)写真がでました。皮質の7層構造の一部が見えます。
というわけで、シーメンスのランチョンセミナーはなかなかおもしろかったです。全体のなかで一番印象に残ったのは、なるべく常に3Dを使用したいという意気込みです。腹部の3Dはあまりでませんでしたが、一般演題のなかで感銘を受ける者がありました。

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