Mar 18/2004 シーメンスランチタイムセミナー
ーメンスのランチタイムセミナーは、意外なことに日曜日にありました。今まで、日曜日にはランチタイムセミナーがなかったと思います。

なお、普通は会場に入るときにお弁当をくれるのですが、今回の学会ではセミナーが終わってでるときに(!)カードをくれるんです。オマケに(シーメンスは違ったけど)、お弁当は離れたところにある機器展示場で配るので、セミナーが終わると1000人以上の人がどどーっと移動して大混雑。いろいろと事情があるのだと思いますが、時間の無駄になるので、やっぱり入室時に配るのがよいのではないでしょうか?? 

「食べてる時間も無駄にせず勉強しよう」っていうのが原点だと思うので、とってもズレている気がします。ひょっとして国際会議場のメインホールは飲食禁止で仕方がないのかもしれません。

内容は予想されたとおり、Timのことです。Tim (Total Imaging Matrix)については、RSNAで既報なので、概念についてはそちらをよんでください。

下のように、撮影場所に応じた配置のコイルを用いることができるわけですね。

↓ そしてごらんのように、患者さんが動くことなしに使用コイルを電気的に切り替え、「Whole Body Imaging」を施行できるということがウリです。

これは、Bronchial Carcinomaの患者さんの、肺の細かい検査を行い、かつ体全体の転移の有無を調べることもできて、合計で55分でできるというデモンストレーション。

55分って早いの?? とちょっと疑問に思いますが、まぁ精査と全身スキャンが同時にできるということであればまあたしかに実用時間内なのかもしれません。

で、PET-CT と Whole Body MRIによるtumor stagingの比較、というオドロキのプレゼンテーションです。

以前書いたかもしれませんが、聞いたところでは、ヨーロッパでは、健康診断にX線を使用しないそうです。たとえば学校とか企業などで、一年に一回行われる健康診断で、胸部X線を撮らないというのです。ちょっと信じられませんね。以前、シーメンスのPhDの方にこういったヨーロッパの事情を聞いて驚き「それじゃぁどうやって肺癌を発見するのか?」といったら、「いや、むしろX線を撮影するから肺癌ができるのかもしれない」と言われ、なるほどそういう考え方もあるのかと価値観の違いにびっくりしたことがあります。その真偽はまだわからないわけですが。

というわけで、ヨーロッパはX線を使わないスクリーニング手段として(拡散強調画像の手段がないうちから)MRIを用いた全身スクリーニングが提唱され、現在研究されているところです。

この患者さんの病名を聞き漏らしてしまったのですが、縦隔から傍大動脈リンパ節がかなり腫大しています。このような粗大な病変はどんな画像診断でもわかるわけですが、...
MRIでもPETでも分かると。(そりゃそうだわな。)
びっくりするのは、こういった腎癌の肺転移症例の肺MR画像が出て来ることです。日本ではこのような文化はありません。スクリーニングにX線を使わない原則のヨーロッパにしても、腎癌が分かっているわけですからCTでよいのではという声が聞こえてきそうです。
下の画像は、軟部組織の転移巣がMRIで分かるということを示しています。右下はPET-CTです。たしかにMRIでも分かるのですが、目立ち方がかなり違いますから、MRIで拾い上げることはできても、診断するときに目をさらのようにしなくてはならない欠点はあるでしょう。これはDWIBSで解決できそうです。

こういったMR画像で真剣にPETと比較する、という研究が進んでいるのであれば、ヨーロッパでは今回のDWIBSはかなり早く受け入れらるのではないかと思います。とりあえずDWIBSはいままでの研究のやり直しを促進するだけのインパクトはありそうです。もともと健常者に行うスクリーニングと、癌の患者さんの再発・転移チェックとは分けて考える必要がありますが、これらも盛んに研究されるのではないかと思います。

そのほか、やってみようと思ったのはこれです。クローン病などのときにMRIでもCPRをして平たく切り開くと壁の様子がよく分かりそうです。壁の様子はCTよりMRI (ただしsingleshotはダメでETLの少ないT2WI)のほうがよく分かりますので、これは威力がありそうです。

そのほか23チャンネルのSpiral imagingなどのアナウンスがされました。


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